市場は事情で考える。

2018年3月2日
市場は事情で考える。みんな、地図が欲しかったのではなく、地図の先にある「楽しみ」が欲しかった。という事情。グーグルの成功は、その事情に気づいた点にあります。
みんな、地図が欲しかったのではなく、地図の先にある「楽しみ」が欲しかったという事情。グーグルの成功は、その事情に気づいた点にあります。

市場は事情で考える。

みんな、地図が欲しかったのではなく、地図の先にある「楽しみ」が欲しかった。という事情。グーグルの成功は、その事情に気づいた点にあります。

生活者の事情から考える

これからは「“コト化”が、売り上げをもたらします」。今の時代、モノ(商品)は有り余っていますので、モノに頼った差別化は非常に難易度が高いです。市場を考える際、モノで捉えると間違いを起こします。コトで捉える必要があります。

「コトで捉える」とは「(モノが必要される、生活者が抱えるそもそもの)事情」から考えてマーケティングを組み立てていくということです。状況・課題・理想・目的・ニーズといった言葉でも言い換えられます。例えば…。

グーグルは地図販売業者ではない

グーグルは地図を売りたかったわけでも、地図の市場を変えたかったわけでもありません。世界中の人たちの「(地図からお目当ての場所を)探したい/探せたら便利なのに・楽なのに」という事情を捉えて、一大帝国を築き上げました。

ネスカフェはコーヒー市場ではなく、「オフィスで美味しいコーヒーを簡単に飲みたい」という働き手たちの事情から、おなじみのネスカフェアンバサダー♪をビジネスにして儲けました。

もっと以前、ソニーの事業ケースで言えば、彼らはウォークマンという音楽プレイヤーを創ったのではありません。「歩きながら音楽を聞きたい/聞けたら楽しいのに」というニーズにウォークマンと言う商品で答えてあげた(課題解決してあげた)だけです。

MRDが手がけたコト化市場

MRDの最近の例で言えば、ムトウユニパックのECサイトにおいて、「ちょっとしたお祝い・お祝い返しが必要な事情」に『小祝い』という施策で応えました。これは封筒をモノとして捉えていてはできない発想です。コト化発想だからこそのマーケティングです。

事情で考えて生まれたビジネスモデル

「市場を事情で考える」と、収益モデルがガラリと変わります。
ネスカフェアンバサダーの場合、コーヒーマシンは無料で、コーヒーやお茶を定期購入してもらうというビジネスモデルです。

グーグルの場合は地図は無料で使えますが、検索したくて大勢の人が利用するため検索連動型広告の出稿が有料というビジネスが成立しています。BtoCではなく、BtoBで稼いでいます。
プリンター自体はとても安く、詰め替え用インクで利益を出そうとしている家庭用プリンタービジネスもあります。業務用エアコンでも本体は格安。メンテナンスで儲けようというビジネスモデルに乗り出した企業もあるそうです。

自社の「何を無料」にして「何を得る」 のか。数年前には『FREE』というマーケティング概念と実践が話題になりましたね。その思想はいまも尚、脈々と生きています。

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