企業は消費者のアイデアを聞く耳をもったほうがいい。

2016年3月25日
MRD通信
企業は消費者のアイデアを聞く耳をもったほうがいい
女性の声が、超巨大市場を。

無骨な養生テープをカラフルなマスキングテープに変えたのは素人の女性たち。
20億円もの市場を生み出したのはそのアイデアに耳を傾けた1つの企業だけ。

マスキングテープをご存知ですか

みなさんは「マスキングテープ」という商品をご存知でしょうか。雑貨店、100均ショップなどあちこちで販売されている、おしゃれでカラフルな紙製テープ(写真参照)のことです。

マスキングテープ市場がいま拡充の一途

もともとは、というか本来は塗装の際、塗料がはみ出して作業箇所以外を汚さないようにするために貼る、いわゆる“養生テープ”と呼ばれる商品です。そんな無骨で味も素っ気もない養生テープですが、現在では「マスキングテープ」として巨大市場を築いています。そのきっかけになったのは、ある女性たちの意見でした。

巨大市場のきっかけは女性のひとこと

その女性たちは、日常生活でマスキングテープを使う新しい用途を考えつき、いくつかのメーカーに伝えました。それなのに、ほとんどのメーカーがその用途の事業化を行いませんでした。素人女性の意見など聞くに値しない、そんな製品化など上手く行くはずがないと決めつけたからです。しかし、ある1社は違いました。岡山県のカモ井加工紙(株)。1923年創業の、ハエトリ紙の製造メーカーです。

耳を貸した企業だけが受ける恩恵

そのカモ井加工紙1社だけが、彼女たちの意見に耳を貸し、思い切って製品化し事業化し、製品を最初に市場に投入したのです。同社は発売後4年で20億円の小売市場を生み出しました。当該市場でOEMを含めた約9割のシェアを占め、同社全体の売り上げの1割以上を当該用途向けで稼ぐようになるまで成長しました。カモ井以外のマスキングテープ・メーカーは有望な市場の存在を消費者から知らされながらも、自社に取り込むチャンスを逃がしてしまったのです。

NHKの朝ドラでも似たようなことが

いまオンエア中のNHK連続テレビ小説「あさが来た」において、「ファースト・ピングイン(ペンギン)」という面白い言葉が登場します。海の中は危険がいっぱいで、どんな敵が待ち受けてるかもわかりませんが、群れの中から一番先に海に飛び込む勇気あるペンギンを指して『ファースト・ペンギン』。それまで誰も足を踏み入れなかった未知の世界にリスクを恐れず飛び込んでいく開拓者のことでもあります。まさに、カモ井加工紙はファースト・ペンギンだったわけです。

アイデアと勇気さえあればチャンスは平等

これはファースト・ペンギンの一例であり、マスキングテープのリ・デザイン例です。リ・デザインよる成長は誰にでも、どの商品においても可能です。アイデアと、それを実行する決断と勇気さえあれば。(終)

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