第17回 昇々ひとり会

第17回昇々ひとり会

春風亭昇々:「壺算」

春風亭昇羊:「そば清」

春風亭昇々:「天災」

―仲入り―

春風亭昇々:「妄想カントリー」



開口一番はらくごマンからの伝言。ネタはくがらくのインタビューで今最も自在に操れると言ってた「壷算」。精神的破滅、壊れて行く瀬戸物屋の店主がめちゃファンキー!昇々版「壷算」の主人公は店主、あんただ!


羽光さんが自分の会があるから、今日のゲストが羽光さんではないことだけはわかっていた。誰かなー?翔丸さんかなー?と思っていたら弟弟子の昇羊さんでした。昇々さんに負けず劣らぬハイルックスの持ち主。「兄さんが陽なら僕は陰」だと言いながら「そば清」。


これだから落語会の前には蕎麦を食べておかなくちゃいけない。(食べておいて良かった!明大前駅構内の高幡蕎麦。かき揚げがめちゃくちゃしょぼくなってたけど)。


手の長い人は落語家として若干不利ではないかと思っている派なので、昇羊さんも…。柳若さんに似た手の長さを感じた。が、それを凌駕する蕎麦の喰いっぷり、口跡の良さ。昇々~昇也~昇吾さんに次ぐ、期待の昇太一門の二つ目さん。これからは音速の貴公子ならぬ「蕎麦の貴公子」と呼ぶことにしよう。他のネタもたっぷり聞きたいと思わせてくれる良い高座でした。


昇々さん。シブラクで聞いたときより、さらに面白くなってた「天災」。意図的な改良なのか、「噺がおなかに入って」自在な操作がさらにできるようになったのだろうか。今日の「ぶっころすぞ!」はみんな大笑いしてた。お客さんによって違いますねやっぱり。


最後は先日の ソーゾーシー#8 でおろした「妄想カントリー」。こんなことを書いてる言葉の印象とは裏腹に、疾走感のあるスピーディーな青春(あおはる)ストーリー。ネタとしては特異性はないものの(誰でも思いつきそう)、昇々さんの世界観で創作されると見事な噺に。どんどん高座に掛けて磨きに磨いてほしいと思うような名作原石。


それまで大人しかった田吾作が巨大消しゴム団子のくだりでブチ切れるのは意外で笑いのカタルシス。ブチ切れマンがいっぱい登場する昇々落語と言えばそれまでだが、それまででない何かを感じた「妄想カントリー」でした。田吾作とユミちゃんを追いかけていく続編も作ってほしいし、最終的には二人は結婚してほしい。最後の「妄想カントリー」は、タゴサクとユミちゃんのその後もネタにしてほしいと感じる傑作でした。


團伊玖磨の『パイプのけむり』、『続パイプのけむり』、『重ねてパイプのけむり』、『まだまだパイプのけむり』、『さてパイプのけむり』他のように、「(続)妄想カントリー」「(続続)妄想カントリー」「(まだまだ)妄想カントリー」という感じにシリーズものにしてほしいです。


とにかく。「天災」でも「妄想カントリー」でも、昇々さんがインタビューにこう答えているように「自分で笑いをこらえながらやってる」というのが、ひしひしと伝わってくる高座でした。


今宵初めての餃子の満州。王将を越えて個人的には大好きチェーン店トップに躍り出た


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